玄米・白米

「玄米は健康にいい」「健康のために玄米を食べよう」などとよく言われる。白米よりも玄米の方が健康的なイメージがあるだろう。外食やお弁当でも最近は「健康志向」の人ために、玄米や胚芽米のオプションがついているものもある。

実際の違いというと、白米は玄米から糠(ぬか)を取ったもの。名称的にはお米の糠が「米ぬか」で、小麦の糠が「ふすま」。この糠と呼ばれる箇所は、皮や胚芽などで、食物繊維やビタミンやミネラルが多く含まれている。

つまり白米は、糠を取ってしまったから、玄米よりも「食物繊維やビタミンやミネラルが減ってしまった」というわけ。それで多くの食餌療法などでは、白米よりも玄米を推奨している。

有名どころだと、マクロビでは玄米食が基本。人参りんごジュースで有名な「石原結實先生」も、玄米食が難しいならごま塩をかけて、なんて代替案を出しているけれど、マクロビベースだったので基本は玄米食(だったハズ)。

「栄養価のない白米なんて砂糖と同じ(で害だ)」まで言っている人もいる。実際、昔は白米ばかり食べていてビタミン不足で脚気になった、なんて話も。

とは言っても白米も、精製糖よりはずっと栄養素も多い。精製されずに形の残る粒のまま調理され、でんぷん質でお腹に溜まるため、「炭水化物の中では質がいい」とも言われる。
実際、パンやうどんなどの精製されたものよりも腹持ちがよく、程々で満足感を与えてくれるなど、食べ方によっては有益になる。勿論、美味しいからとぱくぱく食べ過ぎてしまうのは注意。。。

そして玄米の方も、メリットばかりではない。

まずは消化の悪さ。食物繊維が豊富なため、白米以上に腹持ちはいいけれど消化も悪い。特にお年寄りや内臓が弱っている人などは、うまく消化できずに適さない。カロリーも吸収できてないのは、ダイエット的にはメリット?

私も玄米食に変えた時は、白米と同じだけ食べていたのに-3kg痩せてました。でも白米の方が美味しいので玄米食が続かず、体重も元に戻ったよ…。

フィチン酸の栄養素吸収阻害作用。これも通常だったらそれほど気にする必要はないものの、上の食物繊維と並んで、ミネラルの吸収を阻害してしまうと言われている。白米は砂糖と同じに対抗するみたいに、「玄米を食べると栄養失調になる」なんて過激なことを言う人もいる。

抗がんの食餌療法ではしばしば「がん細胞に栄養を与えない(ために自分もギリギリの食事をする)」的な考え方から粗食や絶食をすることがあるけれど、「栄養が吸収されない=がんに余計な栄養を与えない」という理由によって、玄米が選ばれることもある。

つまり、玄米は白米よりも栄養価は高いものの、弱っている時にはその栄養をうまく吸収できなくなる。場合によって白米と使い分けした方がいい。両方のいいとこ取りをして胚芽だけを残した「胚芽米」なんてものもあるので、そういうのを取り入れてもいい。玄米が食べづらい場合にも胚芽米は有効。

他の問題としては、農薬や重金属などの残留。国内米でも輸入米でも、勿論、検査されていて、基準値以上のものは出回ってはいないけれど、これらは糠の部分に残るため、白米と比較したら危険性は高くなる。対応策としては、できるだけ無農薬で土壌のいい場所のお米を選ぶべし。

また震災以後に注目されるようになった放射能。セシウムさんは胚芽部分に多く蓄積するそう。おまけに放射性物質は、カリウムや他の栄養素と置き換わるから、土壌に栄養素の多い有機の田畑の方が放射能たっぷりになってしまう可能性もあるらしい。有機の方が農薬の面では安心でも、一方の面では不安が残ると…。まあ、これらを気にする場合は、検査のしっかりした商品や産地を選んだり、精米済みの白米の方がいいかも。

気になる点や自分の体調を考えて使い分けしたり、場合によっては混ぜたりして、玄米・白米ともに美味しく食べるのが健康への一歩かな、と。